【WEC】セバスチャン・ブエミ、石浦宏明、アンソニー・デビッドソンがトヨタでル・マンに挑戦

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[Photo:TOYOTA MOTOR CORPORATION]

すでに今季から始まるFIA世界耐久選手権(WEC)への参戦を表明し、参戦車両となるTS030 HYBRIDを発表しているトヨタが、ル・マン24時間耐久レースにのみ参戦する2台目のマシンのドライバーズラインナップを発表した。

注目のドライバーは、BAR Hondaやスーパーアグリで活躍した元F1ドライバーのアンソニー・デビッドソン、昨年までF1のスクーデリア・トロ・ロッソでフル参戦、今季からレッドブルのリザーブドライバーとなるセバスチャン・ブエミ、そして昨年はSUPER GTやフォーミュラニッポンで活躍した石浦宏明が選ばれた。

今季はトロ・ロッソからの離脱によりF1レギュラー参戦の機会を失ったブエミだが、ル・マン24時間の舞台でどのような活躍をするのかに注目が集まる。デビッドソンはル・マン24時間参戦経験もあり、特に昨年は4位入賞。この他にもセブリング12時間耐久レースやスパ・フランコルシャン6時間耐久レースでの参戦実績もあり、トヨタチームとしても、この経験が追い風となるだろう。

そして、日本代表として2台目のマシンに抜擢された石浦。昨年はSUPER GTでシーズン中3回のポールポジションを獲得するなど、国内で注目を集め、実力を認められたドライバーの一人。いよいよ“ル・マン24時間耐久レース”という世界の舞台で、どんな走りを見せてくれるのか、期待したい。

木下チーム代表と各ドライバーコメント(以下、リリースより)

木下美明 チーム代表
「チーム2台目のTS030 HYBRIDは、エキサイティングなドライバーラインナップとなった。アンソニー・デビッドソン、石浦宏明、セバスチャン・ブエミの3名は才能と知性を併せ持ち、既にモータースポーツの世界で好結果を重ねてきている。彼らがトヨタ・レーシングに大きく貢献してくれることを確信している。我々は、ドライバーを速さや安定性だけでなく、チームの一員としての能力も考慮して選んだ。この3名は我々のプロジェクトに好適なドライバーであり、彼らをチームに迎えられて本当に嬉しい。レギュラードライバーであるアレックス・ブルツ、ニコラス・ラピエール、中嶋一貴の3名と共に、トヨタ・レーシングがル・マン24時間レースで活躍できる強いチームにしてくれるメンバーだと信じている。」

アンソニー・デビッドソン
「トヨタ・レーシングの一員となって、今年のル・マン24時間レースに再び参戦することになり、本当に嬉しい。ル・マン24時間レースを戦うことは常に大変エキサイティングなことだが、トヨタ・レーシングのようなチームに加わって、ハイブリッド・レーシングカーで出場するということで更に特別な思いだ。TS030 HYBRIDとその技術についてはこれまで色々なことを耳にしてきたが、私のキャリアで初めてとなるハイブリッドカーを実際にドライブするのを楽しみにしている。今年はチームにとって学習の年だということはわかっているが、トヨタ・レーシングは高いポテンシャルを秘めており、今年のル・マン24時間レースでもそれを示せればと思っている。 」

石浦宏明
「私のレース人生における目標の一つである、ル・マン24時間レースに挑戦できるというのは非常に大きなチャンスだ。私はここ数年間、耐久レースで多くの経験を積んできており、このカテゴリーでの戦い方は得意としているが、ル・マン24時間レースのスケールやスピードはさらに上のレベルだろう。TS030 HYBRIDについてはロールアウトの際に既に体験済みであり、事実、一番最初にドライブしたのは私だ。外見からの好印象だけでなく、可能性の高さも感じられ、開発に貢献できるのを待ち望んでいる。何よりも、ル・マン24時間レースに参加できることが楽しみで仕方なく、待ちきれない。 」

セバスチャン・ブエミ
「トヨタ・レーシングのドライバーとして、モータースポーツにおける世界最大のイベントの一つであるル・マン24時間レースに参戦できることを誇らしく思う。特に、トヨタのドライバーとしてル・マンに参加するというのは私にとって特別なことだ。40年以上前から私の祖父はトヨタのディーラーを経営しており、私は基本的にトヨタというブランドと共に育ってきた。また、将来を見据えた先進技術に注力しているトヨタのハイブリッドカーをドライブ出来るということにも興奮している。私はこれまでに初代と第2世代のプリウスでハイブリッドカーを運転したことがあるが、TS030 HYBRIDは更に進化しており、レースを戦うのを心待ちにしている。LMP1車両はハイレベルなレーシングカーだし、プロフェッショナルな環境でのレースは私にとって非常に有意義な経験となるだろう。 」

吉田 知弘(Tomohiro Yoshita)

投稿者プロフィール

フリーのモータースポーツジャーナリスト。主にF1やSUPER GT、スーパーフォーミュラの記事執筆を行います。観戦塾での記事執筆は2010年から。翌年から各サーキットでレース取材を重ねています。今年はSUPER GTとスーパーフォーミュラをメインに国内主要レースをほぼ全戦取材しています。
初めてサーキット観戦される初心者向けの情報コーナー「ビギナー観戦塾」も担当。

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