2014年のF1世界選手権第6戦モナコGP、現地時間の24日(土)に公式予選が行われた。今年で72回目を迎える伝統の1戦が開幕し、普段はモナコ広告の中心街として賑わる街が、市街地コースに変貌。また世界中のセレブらも集まり、F1のシリーズ戦でも最も華やかな雰囲気が流れている。
晴天のもと、ドライコンディションで行われた公式予選。今年から18分間に短縮されたQ1。上位16台を目指し各車がタイムアタックを行った。ここモナコはコース幅が狭く、1周全てで他者の影響を受けることなくアタックをするのが難しい。そのため、今季好調のメルセデスAMG勢は、万が一に備えて2回目・3回目のアタックができるようにセッション序盤からコースインを開始する。その甲斐あって、ニコ・ロズベルグが1分17秒678、ルイス・ハミルトンが1分17秒823の好タイムをマーク。このままシルバーアローのワン・ツーで最初のセッションを終えるかと思われたが、ジャン・エリック・ベルニュ(トロ・ロッソ)が1分17秒557を記録しトップに浮上。関係者を驚かせた。
また後方では小林可夢偉(ケータハム)もQ2を目指し果敢にタイムアタックを試みるが1分20秒133で最後列の21位に終わる。
続く15分間のQ2では、メルセデスAMG勢2台ともに1分16秒台まで向上。前半はロズベルグがトップだったが、ここモナコでのポール・トゥ・ウィンを目指すハミルトンが残り30秒で1分16秒354でトップを奪いQ2を通過。自分がエースであるということを証明し、最後のQ3に挑む。
12分勝負の最終セッション。好調シルバーアローを追いかけるレッドブル・レーシングのセバスチャン・ベッテル、ダニエル・リカルドに加え、フェラーリのフェルナンド・アロンソも1分16秒台までタイムを伸ばすが、昨年ここでポールポジションを獲得したロズベルグは1分15秒989を記録。ハミルトンも1分16秒048で続いた。
全車が一旦ピットに戻って新品タイヤに交換。ポールポジションをかけた最後のアタックに出かけて行くが、思いもしない結末でQ3は終了することになる。最大のライバルであるハミルトンに打ち勝つべく、自らのベストタイム更新を目指したロズベルグ。しかしセクター2に入った直後にあるミラボー手前でバランスを乱し、エスケープゾーンに避難。これで付近のエリアはイエローフラッグが提示されてしまう。イエローフラッグ提示中に該当セクターで自己ベストを更新すると、フラッグの注意を無視したと見なされるため、逆転PPを狙っていたハミルトンはこれによりアタックを中断せざるをえなくなる。その他のドライバーも同様の要因でタイム更新はならずそのままチェッカー。結果的にロズベルグが2年連続でポールポジションを勝ち取ったが、少々後味の悪い予選Q3となってしまった。
2位にはハミルトン、3位にはトップチームに移籍していこう活躍が目覚ましいリカルド、以下ベッテル、アロンソ、ライコネンと続いた。
注目のモナコGP決勝。日本時間の25日(日)21時00分からスタートが切られる。
『記事:吉田 知弘』
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