現地はお昼の12時を過ぎ、2013年のル・マン24時間耐久レース決勝も残り3時間の勝負。いよいよ終盤戦に突入している。総合トップは、ここまで305周した2号車アウディ(トム・クリステンセン/ロイック・デュバル/アラン・マクニッシュ組)。これを8号車(セバスチャン・ブエミ/アンソニー・デビッドソン/ステファン・サラザン組)と7号車(アレキサンダー・ブルツ/ニコラ・ラピエール/中嶋一貴)のトヨタ勢が追いかける展開が続いている。
しかし、残り3時間を切ったところで、4位から少しずつ追い上げてきていた3号車アウディ(マルク・ジェネ/ルーカス・ディグラッシ/オリバー・ジャービス組)が7号車のピットインの間に逆転。総合3位に浮上しており、まだまだ上位争いに動きがありそうな予感だ。
ここまでの長い道のりを考えれば、残り3時間は僅かな時間にも思えてしまうが、過去90年近く続くル・マン24時間の歴史の中で、この残り3時間を切ったと終盤戦でのトップ交代というドラマが幾度となく生まれてきた。そういう意味では現在1周半程度のアドバンテージを築いている2号車にとっては一番集中しなければいけない時間帯。本当の“ル・マンの恐さ”が顔を出し始めるのは、ここからゴールまでの数時間となる。
310周を終えたところでピットインし、ドライブしていたデュバルから「バイブレーションが激しい」という訴えがあり、メカニックがマシンを覗き込むシーンも見られた。少し心配されたが、タイヤを替えて何事もなくコースに復帰。大ベテランのクリステンセンにドライバーチェンジして、悲願のトップチェッカーにむけて1周1周着実に周回を重ねている。まもなく残り2時間を迎えようとしているル・マン24時間。短いようで長い最後の走りが始まろうとしている。
『記事:吉田 知弘』
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