【鈴鹿ファン感】第4回永遠のライバル対決は中嶋悟に軍配!

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今年も、あの“夢の対決”が実現した。2013年の鈴鹿ファン感で一番の注目イベント「永遠のライバル対決 星野一義vs中嶋悟」が行われた。

昨年の鈴鹿50周年ファン感謝デーから企画が始まった日本を代表する名ドライバー、星野一義氏と中嶋悟氏が往年のF1マシンに乗り込んでガチンコ勝負をするというドリームマッチ。昨年は3日程、計5対戦が行われ1勝1敗3分という五分の結果になっている。

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今年は中嶋氏の車両がティレル019になり、1980年台で強かったターボマシンと当時最先端のエアロダイナミクスが導入されているNAマシンという、これも鈴鹿ファン感ならではの夢の対決となった。ちょうど対決が始まる頃になると雲もほとんどなくなり寒さは残るものの、春らしい天気に恵まれた鈴鹿サーキット。グランドスタンドもこの日一番の入りとなり、2人が登場すると大きな拍手で出迎えられた。

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この対決も2年目ということで、すっかり現役に戻った気分の2人。星野が「今回はきっちり勝つよ!」と宣言すると、中嶋も「いや、俺も頑張るよ!」と強気の発言。さらに鈴鹿サーキット側も2人の対決を盛り上げるために専用のチャンピオンベルトを用意。今日の対決で勝利した方に贈呈されることになっている。

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ファンの大きな拍手と声援を受け、マシンに乗り込む2人は本当のレース前かのような真剣な表情。サーキット全体も独特の緊張感に包まれ、今年最初の夢の対決がスタートした。

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しかし、ここでハプニングが発生。1周目の最終コーナーで星野のウィリアムズFW11が突然スローダウン。その隣を中嶋のティレル019が全開で駆け抜け、2人との差は大きく開く。実は事前の打ち合わせで星野はフォーメーションラップを1周行った後、グリッドスタートで対決スタートと聞いていたらしく、そのためにスローダウンしていたとの事。すぐに気づいて全開走行に戻るが、その時点で「勝負あり」というほど大きな差が広がっていた。結局、最後まで手を緩めなかった中嶋がトップチェッカーを受け、2013年第1ラウンド目は見事勝利を飾った。

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1周のパレードランを終えホームストレートに帰ってきた両者。マシンを降りた星野は「冗談じゃないよ!」と怒り心頭。スタートについて中嶋を含め審議のような形になったものの、最終的に中嶋勝利が確定。笑顔でチャンピオンベルトを受け取った。

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手順の認識違いだったとは言え、最大のライバルに負けて納得がいかない表情の星野だったが「このベルトは来年まで預けておく!」とリベンジを宣言。次回の開催については全くの未定だが、今年も彼らの対決で鈴鹿サーキットは大いに盛り上がりそうだ。

『記事:吉田 知弘』

吉田 知弘(Tomohiro Yoshita)

投稿者プロフィール

フリーのモータースポーツジャーナリスト。主にF1やSUPER GT、スーパーフォーミュラの記事執筆を行います。観戦塾での記事執筆は2010年から。翌年から各サーキットでレース取材を重ねています。今年はSUPER GTとスーパーフォーミュラをメインに国内主要レースをほぼ全戦取材しています。
初めてサーキット観戦される初心者向けの情報コーナー「ビギナー観戦塾」も担当。

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