東京オートサロンの会場で正式にBRZでの参戦を発表したSUBARU。今年もSUBARUのマシンでステアリングを握ることが決まった山野哲也選手が、体制発表後に記者たちの囲み会見に応じ、新マシン“BRZ”について語ってくれた。
Q:まずは2012年のSUPER GT参戦が決まっての感想をお願いします。
「まずはBRZでの参戦が決まり嬉しいです。世界中から注目を浴びているクルマなので、それでレースに参戦できるという事で、物凄く楽しみにしています。」
Q:近年は海外勢のFIA車両の方が台頭していますが?
「実際、JAF車両が今のSUPER GTを戦うのがけっこう厳しい部分があります。ただレガシィB4がそうであったように、どんどん進化を重ねて、最終的に優勝争い、チャンピオン争いができるクルマになっているという事実が過去にはあります。このBRZは、まだまだ生まれたてのクルマなので、最初は大変だとは思いますが、ちゃんと育てていって表彰台に絡み、最終的には優勝できるようなクルマに作り上げる事が出来ると思います。もちろん、SUBARUも優勝に対してこだわりを持っているし、チームスタッフも“このクルマを勝たせたい”という気持ちが強いので、全員の気持ちが一つになっていると思います。優勝という目標は必ず達成できると思います。現時点で完成度はまだ50%ぐらいですが、基本フレームは出来ていていますが、それ以外のパーツはこれから組んでいく形になるので、できるだけ作業を急いで速いうちにテスト走行をしていきたいと思っています。」
Q:将来的なマシンのポテンシャルはレガシィと比較していかがですか?
「レガシィはレガシィで良いクルマでしたし“良いクルマ”に進化していったので、本当はまだ走らせたいのですが、今回は世代交代ということで、ここまで本当に良く頑張ってくれたと思います。BRZに関しては、まだレーシングスピードで走らせていないのですが、ポテンシャルは個人的な感想としては空気の流れがレガシィより良いと思います。だからBRZはポテンシャルという部分では高いものを秘めていると思います。ただセッティングという点では、まだまだやらなければいけない事がたくさんあります。」
Q:市販のBRZを乗ってみての感想はいかがでしたか?
「10年ぶりぐらいに感動したクルマですね。タイヤの接地感が凄く高くて、通常のクルマだと横Gなどでタイヤの接地圧が変わるのですが、BRZではそういった症状がほとんどなく、レーシングカーに近い安定して速く走れるクルマです。その点ではGTカーのようなレーシングカーの要素をBRZに取り込んだ感じです。さらにGT300車両ではレガシィで培ってきた技術も受け継いでいるので、レガシィより成長は早いと思います。」
Q:BRZは、なぜ61号車なのですか?
「おそらくシーズンが始まるときには変更になると思います。今は(ブースにも並んで展示してあるため)レガシィもいるので、同じ番号が2台あるのも変なので、R&D SPORTが持っている61番をBRZに今はつけています。」
いよいよSUPER GTデビューに向けてカウントダウンが始まったSUBARU BRZ。開幕戦でどんなパフォーマンスを発揮してくれるのか、期待したい。
『記事:吉田 知弘』