[両セッションでトップタイムをマークしたバトン]
待ちに待ったF1日本GPが開幕。鈴鹿サーキットには早朝から多くのファンが詰め掛け、金曜日のフリー走行が行われた。
午前は10時00分~11時30分、午後は14時00分~15時30分と合計3時間のセッションが行われたが、両セッションで現在ランキング2位のジェンソン・バトン(マクラーレン)がトップタイムをマーク。特に午後のフリー走行2回目では1分31秒台を記録した。
逆転チャンピオンの可能性が唯一残っているバトン。それを実現させるためには、ここ鈴鹿で優勝する事が絶対条件となる。わずかな望みをかけて、明日の予選に挑む。
一方、この鈴鹿で1ポイント以上獲得すれば2年連続のチャンピオンが決定するセバスチャン・ベッテル(レッドブル)だが、午前中のフリー走行1回目の終盤、珍しくデグナーカーブでコースアウトしクラッシュした。
幸いマシンのダメージも少なく、フリー走行2回目も35周と精力的に走行を行った。
タイム的には、両セッションとも3位だったが、各コーナーで機敏な動きをみせており、明日のポールポジション争いの主役になってくるだろう。
この他にも速さをみせたのが、フリー走行2回目でトップと0.091秒差の2位タイムを記録したフェルナンド・アロンソ(フェラーリ)だ。昨日のピットウォーク日でも早朝からタイヤ交換練習を行うなど、チームとして気合が入っているアロンソ。この鈴鹿では加速部分で機敏な動きを見せており、セクター3(130R、シケイン、最終コーナーの区間)では全体ベストを記録。アロンソ本人もかなり気合が入っており、明日の予選ではポールポジションの可能性もありそうだ。
そして、母国凱旋となった小林可夢偉(ザウバー)は、フリー走行2回目で1分36秒038の16位タイム。今回、ザウバーチームも鈴鹿で最高の結果を出すために、大幅なアップデートを行うなど、気合が入っている。
しかし、フリー走行2回目では130Rでハーフスピンをするなど、ハプニングもあったが、決勝レースを見据えて、ハード側のミディアムタイヤ(ロゴ:白色)でロングランを行っていた。
フリー走行後も淡々といつも通りの表情をしていた可夢偉。すでに彼の中ではあさっての決勝レースのプランが立ち始めているようだ。
いよいよ、明日は公式予選が行われる。
『記事:吉田 知弘』