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S-GT第6戦予選:GT500はサードSC430が、GT300は初音ミクBMWがポール獲得!

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SUPER GT第6戦富士で公式予選が行われ、GT500クラスはNo.39DENSO SARD SC430(石浦宏明/井口卓人)が第2戦富士に続き、同コースでは2連続のポールポジションを獲得、GT300クラスはNo.4初音ミク グッドスマイルBMW(谷口信輝/番場琢)が今季2度目のポールポジションを勝ち取った。

今季は、雨に見舞われるレースが多いSUPER GTだったが、この週末は晴天に恵まれ、午後1時から始まった公式予選では汗ばむほどの陽気とった。

今回の第6戦は、公式予選1回目(Q1)と各クラス上位10台のみ出走が許されるスーパーラップの2段階構成。当初は雨の予報も出ていた中で、完全ドライのコンディションになったこと、またシリーズ前半から積み重なったウェイトハンデの影響により、Q1から有力マシンが次々と脱落する波乱の展開。GT300クラスではランク首位のNo.11JIMGAINER DICXEL DUNLOP 458(田中哲也/平中克幸)が下位に沈み、GT500クラスもニッサン勢4台がスーパーラップ行きを逃した。

午後2時45分からGT300、GT500の順で行われたスーパーラップは、各車コースアウト寸前の渾身のタイムアタックをみせ、0.001秒を争う激しいバトルとなった。

GT300クラスは、No.2エヴァンゲリオンRT初号機アップル紫電(高橋一穂/加藤寛規)やNo.26Verity TAISAN Porsche(松田秀士/峰尾恭輔)など、ウェイトハンデが比較的軽いマシンが好タイムを記録する中、現在ランキング2位で90kgのハンデを背負って走るNo.4初音ミク グッドスマイルBMWの谷口信輝が、2位以下を0.4秒以上引き離す1分43秒416を記録。圧倒的な速さをみせてポールポジションを奪った。

GT500クラスは、今季未勝利が続き、ホームコースでの奮起が期待されていたレクサス勢が大暴れ。ランキング首位で今回100kgハンデとなるNo.46SRoad MOLA GT-R(柳田真孝/ロニ-・クインタレッリ)が、ウェイトの影響が出てタイムが伸びなかった事もあり、最終的にトップ5をレクサス勢が独占する速さを見せ付けた。

その中でも、一際速さを見せたのがサードSC430の石浦宏明、直前にNo.38ZENT CERUMO SC430の平手晃平が記録した1分34秒525を上回るべく、果敢にアタック。意地で0.114秒上回る1分34秒411を記録し、今季の(実質的な)開幕戦として開催された富士スピードウェイで、連続PPを獲得した。

ポールポジションインタビュー
(★印:スーパーラップ担当ドライバー)
GT500クラス
No.39DENSO SARD SC430/Q1:1分34秒122/SL:1分34秒411
石浦宏明★
「シリーズを考えても、大事なレースになると思っていたのでプレッシャーも感じていました。スーパーラップを前に大きく調整をし直したのですが、イメージに近い走りが出来ました。(今回、レクサスがトップ5独占という結果については?)今、自分達が負けているということを認識して、そこを挽回していこうと、色々取り組みをしてきた成果が現れていると思います。タイヤも含めて足りない部分を重点的に補うように力を入れてきたのが形になっていると思います。ここまでは良い流れで来ています。」

井口卓人
「今回は自分達にとって大事なレースで、シリーズを考えていても優勝しなきゃいけないレースでプレッシャーもありましたが、今日ここ(PP記者会見の席)にいられて本当に幸せです。今日はロングランのテストもでき、タイヤもロングラン向きの仕様になっているので、この気候が続けば、明日のレースは勝てると思います。」

GT300クラス
No.4初音ミク グッドスマイルBMW/Q1:1分43秒659/SL:1分43秒416
谷口信輝★
「90kgというウェイトハンデに加え、今回さらに性能調整で規制がかかりました。ただ、これまでのSUGOや鈴鹿は、(どちらかといえば)初音ミク号とは相性が良くないサーキットだったので、何とか富士まで我慢して、ここで大量得点を得ようという作戦でした。この後のレースを考えても富士しか頑張れるところがなかったので、ヨコハマタイヤさんにも協力していただいて、今回のレースに注力して熱意を込めて準備してきました。実際に朝走ってみたら、タイヤもマシンも良くて、手応えを感じました。他のマシンも速かったので、スーパーラップでは思いっきり攻めて掴んだポールだったので、嬉しいです。明日も、今日のような天気でレースしたいですし、ランク首位の11号車(JIMGAINER DICXEL DUNLOP 458)の動きが気になります。」

番場琢
「セパンでポールトゥウィンをとった時に、個人スポンサーの方から“日本でポールトゥウィンが見たい!”というコメントをいただきました。その期待に応えるために、この富士では何としても勝ちたいし、ポールを取りたいという意気込みでやってきました。谷口さんのスーパーラップは信頼していたので、安心して見ていました。まずはポールが取れて良かったです。今回はヨコハマタイヤさんとマッチングが良く、全体的に安定して走れました。明日も晴れてくれれば、リスクが少なく勝てるチャンスが大きいかなと思っています。」


気になる明日の天気予報は、曇りになっているものの、山間部にある富士スピードウェイでは、天候変化が激しい。明日は14時から55周で決勝レースが行われる。

『記事:吉田 知弘』