8月20・21日に鈴鹿サーキットで行われる「2011ポッカGTサマースペシャル」。
今回の「ポッカGTプレビュー」第3弾は、GT300クラスの見どころについてご紹介していきたいと思う。
【絶好調のFIAGT勢に、国内のJAFGT勢が挑む!】
今年もGT300クラスは、フェラーリやポルシェ、ランボルギーニなどの海外マシンと、カローラアクシオGT、レガシィ、ガライヤなどの国内マシンの争いとなっている。
開幕戦から圧倒的な速さと強さを見せ付けるFIAGT勢。これに対し、序盤戦は影を潜める事が多かった国内勢も反撃を開始。第4戦SUGOではIS350が優勝、カローラアクシオGTが2位に入った。
また、第4戦SUGOを前に、各マシンのレベルを均等にするための「性能調整」が行われ、圧倒的な速さを見せていた海外マシンに、いくらかの性能規制がかかり、各マシンのレベルがより均一になった。さらにNo.11JIM GAINER フェラーリ458(田中哲也/平中克幸)を中心に、前半戦から上位入賞をしていたチームはウェイトハンデが増えてきており、ランキング首位の11号車は98kg、ランク2位の初音ミクBMW(谷口信輝/番場琢)は78kgのハンデを積んで鈴鹿に臨む事になる。比較的、旋回スピードの高い鈴鹿サーキットではウェイトハンデが大きな足かせになってくることは確実だ。
GT300クラスでも「シリーズチャンピオンを意識したレース戦略」が注目ポイントとなってくるかもしれない。
【今年のポッカGTは“痛車”がアツい!】
そして、今年のGT300クラスは、テレビ等のアニメのキャラクター等がマシンに描かれている「痛車」のGTマシンが参戦していることで、モータースポーツファン以外の方からも注目を集めている。痛車GTマシンの先駆け的存在の初音ミクBMWは第3戦マレーシアで悲願の初優勝を獲得、同レースでイカ娘フェラーリが3位表彰台を獲得し、GT300クラスの中でも“一大勢力”となりはじめている。
その中で、今回の鈴鹿ポッカGTで活躍が期待されるのがNo.2エヴァンゲリオンRT初号機紫電(高橋一穂/加藤寛規)だ。今シーズンは勝てそうなレースも不運なトラブルやミスで表彰台を逃しているレースが多い紫電。しかし、ここ鈴鹿サーキットは高速コーナーを得意とする紫電にとっては相性の良いコース。またウェイトハンデも上位陣より軽いため有利になる可能性は高い。
今週末はエヴァンゲリオン初号機カラーの紫電に注目が集まりそうだ。
今回のポッカGTでは、ドライバー交代等のピット作業を最低2回行わなければいけないルールとなっている。いつもとは違う真夏の500kmレースだが、GT500クラスもGT300クラスもスタートからゴールまで、一瞬も目を離すことが出来ない激戦が繰り広げられそうだ。
『記事:吉田 知弘』