鈴鹿サーキットのレースシーズン到来を告げる恒例イベント「鈴鹿2&4レース」が14日、いよいよ開幕した。
早速、フォーミュラ・ニッポン開幕戦のフリー走行が午前8時35分から1時間にわたり行われた。
今年のフォーミュラ・ニッポンは、中嶋一貴の国内復帰に、弟大祐の参戦もあっての「中嶋兄弟対決」、さらに王者オリベイラに挑むロッテラー、小暮を中心に、実力あるドライバーが優勝を狙ってエントリーしてきており、例年にない激戦が予想されるシーズンとなっている。
この開幕戦に先立ち、5月11・12日の日程で、合同テストが行われたが、2日間とも酷い雨に見舞われ、マシンをクラッシュさせてしまうドライバーが多かった。
天候不良の影響で、急遽13日にもテスト走行の時間が設けられ、わずかな時間ではあるが、ドライコンディションの中でテストが行われた。
そして、土曜朝のフリー走行。予選前の重要な走行で、トップタイムを記録したのは塚越広大(ドコモ・チーム・ダンデライアン)だった。
今年からチームを移籍。昨年ロイック・デュバルが使用していたマシンに乗り込んで、今シーズンを闘う塚越。昨年末の富士テスト、さらに13日の鈴鹿テストで好タイムを出していた。
2位には、こちらもチームを移籍した山本尚貴(チーム無限)が入った。昨年ルーキー・オブ・ザ・イヤーを獲得した山本。「今シーズンは最低でも1勝」と意気込んでおり、午後の予選の結果次第では開幕戦から初優勝が見られるかもしれない。
また3位には、鈴鹿を得意としている小暮卓史(NAKAJIMA Racing)が入り、開幕戦勝利に向け、順調なスタートを切った。
一方、その小暮のライバルである王者オリベイラや、名手ロッテラーは、タイムが伸び切らなかった。
いずれにしても、午後の予選では、0.001秒単位の激しいタイムアタック争いが展開されることは確実。一瞬たりとも目を離すことが出来ない、手に汗握る予選になるかもしれない。
◆フォーミュラ・ニッポン:フリー走行1回目◆
1位:41 塚越広大「チーム・ダンデライアン」/1分41秒085
2位:16 山本尚貴「チーム無限」/1分41秒350(+0.265)
3位:32 小暮卓史「NAKJIMA Racing」/1分41秒599(+0.514)
4位:40 伊沢拓也「チーム・ダンデライアン」/1分41秒700(+0.615)
5位:7 大嶋和也「LeMans」/1分41秒934(+0.849)
6位:37 中嶋一貴「TOM'S」/1分42秒028(+0.943)
『記事:吉田 知弘(ビギナー観戦塾)』