土曜と日曜の2レース制となるフォーミュラニッポン。その第2レースが行われた。
スタート前、グリッドに並ぶマシンの頭上を、戦闘機F-4EJ改、F-2Bがファンを歓迎する形でデモフライトをしてくれた。
通常は滅多に見ることの出来ない戦闘機の低空飛行に、観客も関係者もテンションが上がる。
そのテンションのまま第2レースがスタート。ポールポジションは昨日の第1レースで優勝したロッテラー、2位は平手、3位塚越と若手ドライバーがFN最強ドライバーの一人ロッテラーに立ち向かう。
昨日の第1レース優勝後の記者会見でロッテラーは、このような事を話していた
「第2レースはPPからのスタート、もちろん一番優勝に近いけど、1コーナーで1位を奪われてしまうと戦略が変わってきてしまうので、とにかく1コーナーを1位で抜ける事に集中したい」
と話していたロッテラー。予言したかのようにコメントどおりの展開でレースが始まっていく。ロケットスタートを決めたロッテラー、逆に平手がスタートを失敗した事で後方が混雑し、ロッテラーは労せずして1位で1コーナーを通過。昨日同様に独走状態を築いていく。このままロッテラー2連覇かと思われた第2レースだが、昨日の大嶋に替わる新たな刺客「山本尚貴」が彼に挑戦していく。
2周目の13コーナー2位井出を抜き、そこから出来る限りのハイペース、さらにストレートオーバーテイクボタンをわざと使い、全力でロッテラーを追いかける。
一方のロッテラーも、少しも気を緩めることなく1分26秒台前半のラップタイムを連発され、必死に逃げていく。
お互いが必死に追いかけ、必死に逃げる大バトルとなったため、しばらく「タイム差:3.8秒」の数字が推移することなくレースが進んでいった。
最終的にロッテラーに追いつくことが出来ず、タイヤの磨耗が進んでしまった山本。ロッテラーの「強さ」に屈してしまった。こうして、ロッテラーが2レースともに1位を独走、そして今回もオーバーテイクシステムを使うことなくJAFGP2連勝を飾った。
トータルポイントでもロッテラーが2連勝でFN部門「JAFグランプリ」の表彰を受ける事になる。
2位はルーキーの山本尚貴。シリーズ戦ではないもの初の表彰台を獲得し、名手ロッテラーを途中まで苦しめる素晴らしいレースを見せてくれた。
来年の更なる活躍が期待される。
フォーミュラニッポン:決勝第2レース
レース結果
1位:アンドレ・ロッテラー「PETRONAS TEAM TOM’S」
2位:山本尚貴「NAKAJIMA RACING」
3位:井出有治「MOTUL TEAM 無限」
『記事:吉田 知弘(ビギナー観戦塾)』
未承認 2012年03月05日(月)11時15分 編集・削除
管理者に承認されるまで内容は表示されません。