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ロータス(旧ルノー)が新マシン「E20」を発表。ライコネンも元気に挨拶!

2月に入り、続々と各チームが新型のF1マシンを発表する中、今季最も注目を集めているロータス(旧ルノー)が新車「E20」を発表した。

日本時間の2月6日午前1時にYoutubeのロータスオフィシャルチャンネルで新車お披露目と、両ドライバーのインタビューが公開され、世界中のF1ファンが新車をいち早く見ようとロータス公式サイトにアクセスが集中。回線が混雑するなどのハプニングもあった。

【公開されたロータス新車発表の動画】
[Louts F1 Team Offical Youtube Video “lrgptv”]

このチームの注目ポイントは、なといっても2007年王者のキミ・ライコネンが3年ぶりにF1復帰を果たすことだ。

映像でも元気な姿を見せたライコネンは、今季の豊富や、新しいチームでのF1復帰をこのように語った。

キミ・ライコネン
「まずはF1の舞台に帰ってこられて嬉しいよ。このチームのスタッフは、みんなマシンを上手く作り上げていく方法を知っている。良い結果を目指してプッシュしていきたいね。」

彼のチームメイトには、2009年後半に同チーム(当時ルノー)での参戦経験があるロマン・グロージャンが起用された。

ロマン・グロージャン
「キミより知っている事はピレリタイヤの知識に関することぐらいだね。今年は彼からたくさんのことを学べるだろう。まずは最初の4日間のテストで少しでも良いアイディアを出して、より良いシーズンを送れるようにしたい。」

今回、全く新しい体制で挑む事になったロータス。チーム代表のエリック・ブーリエは彼らを起用した理由について「キミはワールドチャンピオンの経験もあるし、ビックチームでたくさんの経験を積んできているし、速さも持っている。ロマンはジュニアカテゴリーで輝かしい実績を残しており、我々もずっと彼の成長に注目し続けてきた。彼も素晴らしい能力を持っていると確信している。」と語った。

注目の新車「E20」は、規定変更によるフロントノーズの段差が加えられたものの、他チームより形状が滑らかになっているのが特徴だ。

ライコネンのF1復帰に、世界中から注目を浴びているロータス。このE20は7日から始まるヘレス合同テストで登場する予定だ。

『記事:吉田 知弘』

フェラーリが新マシン「F2012」を発表

PRESENTAZIONE F1/2012
[Photo:Ferrari]

2月3日、スクーデリア・フェラーリが2012年モデルの新F1マシン「F2012」を発表した。当初、フェラーリの発表会はイタリア・マラネロのフェラーリ本社で報道陣やスポンサーゲストを招いて行われる予定だったが、現地が大雪に見舞われ、関係者を招いての発表会は中止となってしまったが、2月3日10時(日本時間18時)からインターネットを通じて全世界に新車アンベールの様子が生中継配信された。

新車お披露目にはチーム代表のステファノ・ドメニカリをはじめ、今季もフェラーリでステアリングを握るフェルナンド・アロンソ、フェリペ・マッサが登場。ドライバー2人の手により新車「F2012」がお披露目された。

まず外観の違いは、今季からのレギュレーション変更により生まれることになったフロントノーズの段差に目が集まる。これ以外にも、エンジンルーム周りのボディ形状を昨年以上に絞込み、リアウイングに対してのダウンフォース向上を狙っている他、今年からBBSに変わってOZ Racingのホイールが採用され、同社のロゴが目立つ。
またマシン内部では、フロントサスペンションにプルロッド方式を採用するなど、他チームが導入していないシステムにも、今年は積極的に試みている。

キミ・ライコネンと共に栄冠を勝ち取った2007年以降、ドライバーズタイトルから遠のいているフェラーリチーム。今年こそ王座奪還を実現させるために、全く新しいアイディアをメインにマシン開発が進められてきたことが、今回のF2012お披露目で伺える。

かつてフェラーリが築き上げた黄金時代の時と、同じような強さ・速さを持ち始めている現最強チームのレッドブルに対して、再度“王座奪還”をテーマに挑戦していくフェラーリチームの2012シーズンが始まった。

『記事:吉田 知弘』

【F1】フェラーリの新車発表会が大雪の影響で中止に

2月3日に新マシンの発表会が行われる予定だったスクーデリア・フェラーリだが、会場となるフェラーリ本社があるイタリア・マラネロが大雪に見舞われ、発表会が中止されることが決まった。

現地マラネロは、発表会を目前に控えた2月1日夜から天候が悪化。2日朝になっても状況が変わらず、お披露目の初走行で使用予定だったフィオラノ(フェラーリの自社テストコース)も積雪により走行不可能の状態となってしまった。

フェラーリチームは、発表会に出席予定だった約300名の招待客が、会場に来る事が困難な状況にあると判断し、不本意ながら発表会を中止する事を決断した。

なお、新マシンの画像や技術情報、ドライバーやチーム首脳陣のコメントなどは、フェラーリの公式サイトで公開される予定だ。

フェラーリ公式サイト
www.ferrarif1.com

マクラーレンが新マシン『MP4-27』を発表

McLaren MP4-27 Technical Launch 2012
[Photo:Vodafone Mclaren Mercedes]

ヘレス合同テストを目前に控えた2月1日、F1世界選手権に参戦するボーダフォン・マクラーレン・メルセデスが2012年型の新マシン「MP4-27」を発表した。

新マシンの発表は、マクラーレンの本拠地「マクラーレン・テクノロジー・センター」でプレス向けにお披露目され、その様子はインターネットで世界中のファンに向けてもLive配信された。

会場でお披露目されたMP4-27。外見面でも変更点は、昨年導入していたL字型のサイドポッド(コックピット左右の空気取り入れ口)が廃止されスタンダードなものになっている。これは、今年からブロウンディフューザーを禁止するために、上方排気が義務付けられる。これによりサイドポッド内の排気関係のトータルバランスを考慮し、L字型は廃止して別の形状を採用することを決めた。

McLaren MP4-27 Technical Launch 2012
[Photo:Vodafone Mclaren Mercedes]

また、先日発表されたケータハムの新車で見られたフロントノーズ部分の段差は、マクラーレンMP4-27では見られず、綺麗なノーズ形状となっている。しかし、今季のテクニカルレギュレーション(車両規定)の変更により、フロント部分の段差の形状は必須項目となるため、今度テストを重ねていくうちに実践版がお目見えすることになるだろう。

ドライバーは、昨年に引き続きジェンソン・バトンとルイス・ハミルトンのイギリス人チャンピオン経験者コンビで“打倒レッドブル”をテーマに2012年を戦う。

ジェンソン・バトン
「今年は大きなレギュレーション変更がなかったため、我々はマシンの詳細部分の照準を絞ってマシン開発・製作に集中する事が出来た。外見は昨年のマシンの純粋進化をしただけのように見えるが、我々はシーズンオフの間、マシン各所を細かく分析し、よりアドバンテージを得られるように新しいアイディアを全てのパーツに取り入れた。来週から始まる合同テストで、このマシンを走らせられることが楽しみだよ。」

ルイス・ハミルトン
「新しいシーズンを迎えるに当って、この冬は十分に充電する事が出来た。F1の素晴らしいところは、シーズンのスタートになると全てリセットされ、皆がゼロからスタートを切る事になる。それは僕をいつも“ハングリー”な気持ちに戻してくれる瞬間でもある。昨年、僕たちはMP4-26で6勝を挙げることが出来た。今回のMP4-27は昨年のマシンの長所や信頼性を活かしながらも、新しいアイディアが盛り込んで進化させたマシンに仕上がったと思っている。はじめてこのマシンをドライブする時に、きっと新鮮で刺激的な感覚を覚えるだろう」

マーティン・ウィットマーシュ(マクラーレン チーム代表)
「2012年は我がチームにとって重要なシーズンになるだろう。2年連続でコンストラクターズランキング2位に終わったが、今年もさらに両タイトル奪還を目指して厳しく挑戦していく。MP4-27は視覚的な変化はいくつかあるものの、一番変化したのは“皮膚の下(マシン内部)”だ。たくさんの新しいアイディアを主要な部分に取り入れ、マシンは完璧な仕上がりだ。2012年シーズンもレッドブルは強力であることは承知しているし、フェラーリやメルセデスAMGも戦闘力をアップさせてくるだろう。今の我々の状態に満足している余地はない。我々の焦点は、3月18日のメルボルン(開幕戦オーストラリアGP)で最高のシーズンスタートを切るためのMP4-27の準備に向いている。」

このマクラーレンMP4-27は、2月7日から始まるヘレス公式合同テストに参加予定。初日の走り出しはジェンソン・バトンが担当する予定だ。

『記事:吉田 知弘』

【F1】2012年新車発表スケジュール&各チーム最新情報

3月16日の開幕に向けて、既にカウントダウンが始まっている2012年のF1世界選手権。いよいよ2月7日からシーズン前の公式合同テストが始まる。このテストに先立ち、各チームが2012年モデルの新型マシンのお披露目スケジュールを発表。大半のチームが2月上旬となる今週に発表を行う。

今回は、2012年シーズンを迎える各チームの動きと、新車発表スケジュールをご紹介していく。


【レッドブル】
■ドライバー
セバスチャン・ベッテル
マーク・ウェバー
■新車発表
2月6日13:00(日本時間22:00)WEBサイト上で発表
www.redbullracing.com
■トピックス
2年連続でドライバーズ、コンストラクターズを勝ち取ったレッドブルレーシングと王者セバスチャン・ベッテル。今年もチャンピオンチームとしてベッテル&ウェバーの布陣で両部門3連覇を狙う。その偉業を達成するために、昨年までトロ・ロッソのレギュラードライバーを務めていたセバスチャン・ブエミがチームのサードドライバーとして新加入。新車開発などで強力なバックアップになるだろう。
新車発表は、2月6日。WEB上で公開されるとのことなので、チャンピオンチームの2012年マシンに注目が集まる。


【マクラーレン】
■ドライバー
ルイス・ハミルトン
ジェンソン・バトン
■新車発表
2月1日11:00(日本時間20:00)WEB上でLive発表
http://www.mclaren.com/page/watch-the-launch-of-the-vodafone-mclaren-mercedes-mp4-27-live
http://www.mclaren.com/home/
■トピックス
昨年は強敵レッドブルチームに敗れた名門マクラーレン。しかしハミルトン&バトンのイギリス人コンビで昨年は6勝を挙げるなど、レースによってはレッドブルを上回るパフォーマンスを見せた。今年も2008王者ルイス・ハミルトンと2009王者ジェンソン・バトンのチャンピオン経験者コンビで打倒レッドブルを誓う。
新車発表は、上位陣の中では一番早く2月1日。日本時間の20時からマクラーレンの公式サイト、また公式Facebookページでも新車発表の様子が公開される予定だ。


【フェラーリ】
■ドライバー
フェルナンド・アロンソ
フェリペ・マッサ
■新車発表
2月3日 フィオラノで新車お披露目、WEBサイト上でも公開
http://singleseater2012.ferrari.com/
■トピックス
昨年はアロンソの1勝のみに終わり、チャンピオン争いでも大敗を喫してしまったフェラーリ。今年こそ王座奪還のために、日本から強力な“助っ人”として、2010年までブリヂストンのF1タイヤ開発の責任者として第一線で活躍した浜島裕英氏が同社を退社し、フェラーリに加入した。主にピレリタイヤとフェラーリマシンのマッチングを高める業務に携わるとの事。昨年からタイヤ戦略の重要性が高まったF1で、タイヤを知り尽くす浜島氏のフェラーリ加入は、きっと彼らにとって大きな追い風になる事だろう。
新車発表は2月3日。マラネロのフェラーリ本社でお披露目される予定だ。


【メルセデスGP】
■ドライバー
ミハエル・シューマッハ
ニコ・ロズベルグ
■新車発表
2月21日(予定)
■トピックス
今年もミハエル・シューマッハとニコ・ロズベルグのドイツ人コンビで挑むメルセデスGP。43歳を迎えた今年も第一線の舞台に立ち優勝・チャンピオンを目指すシューマッハと、そろそろ初優勝が期待されるロズベルグ。新車発表は他より約2週間遅い2月21日という情報も流れているが、トップ3チームに割って入る活躍が期待される。


【ロータス(旧ルノー)】
■ドライバー
キミ・ライコネン
ロマン・グロージャン
■新車発表
2月5日17:00※CET(日本時間2月6日01:00) WEB上で発表
http://www.lotusf1team.com/
■トピックス
昨年まで“ルノー”という略称でファンから識別されていたチーム。「ロータスの命名権」を巡ってチームロータス(現ケータハム)と争っていたが、ここにきて相手がケータハムに名称変更。こちら側も今年からロータスとしてチーム名を一部変更して参戦する。※詳細は後述で。
このチームの注目は、何と言っても2007年王者キミ・ライコネンのF1復帰だ。日本にも彼のファンは多く、今年の日本GPを含め、3年ぶりのF1の舞台で、どんな走りをみせてくれるか?大注目だ。
新車発表は日本時間の2月5日深夜。WEB上でLive発表される予定だ。


【フォースインディア】
■ドライバー
ポール・ディ・レスタ
ニコ・ヒュルケンベルグ
■新車発表
2月3日 シルバーストーンで発表
■トピックス
昨年はコンストラクターズ6位を勝ち取ったフォースインディア。今までチームのエースとして活躍してきたエイドリアン・スーティルが傷害事件の訴訟などの影響もあり、チームを離脱。2年目のポール・ディ・レスタと、リザーブだったニコ・ヒュルケンベルグが昇格し、注目の若手2人にレギュラーシートが託される事になった他、昨年までフェラーリのリザーブドライバーだったジュール・ビアンキがフォースインディアに加入するなど話題も多い。
新車発表は2月3日にシルバーストーンでお披露目。マシンのポテンシャル次第では、ダークホースになりそうな存在だ。


【ザウバー】
■ドライバー
小林可夢偉
セルジオ・ペレス
■新車発表
2月6日 ヘレスで発表
■トピックス
今年も可夢偉&ペレスの布陣で挑むザウバー。日本代表として今年も世界最高峰の舞台に挑戦する小林可夢偉は3年目のシーズンを迎える。これまでの2年間でチームと共に経験してきた事を最大限に活かし、今年も若手のペレスとともにさらに上位を目指す。
新車発表は2月6日、今年最初の合同テスト会場となるスペイン・ヘレスサーキットで新型マシンがお披露目される。


【トロ・ロッソ】
■ドライバー
ダニエル・リチャルド
ジャン・エリック・ベルヌ
■新車発表
2月6日 ヘレスで発表
■トピックス
ブエミ&アルグエルスアリのレッドブル若手育成コンビが定着してきたトロ・ロッソだったが、ここにきてドライバー体制を大幅変更。昨年はHRTで後半戦を戦った新秘蔵っ子ダニエル・リチャルドとフランス人ドライバーのジャン・エリック・ベルヌを起用する。
新車発表は合同テスト直前の2月6日、ヘレスサーキットで発表される。


【ウィリアムズ】
■ドライバー
ブルーノ・セナ
パストール・マルドナード
■新車発表
2月7日 ヘレス合同テストで発表
■トピックス
ここ数年のメインスポンサーであるAT&Tとの契約終了が報じられ、財政面でも厳しい状況に立たされている古豪ウィリアムズ。しかし、昨年後半はルノー(現ロータス)で走ったブルーノ・セナが新加入。叔父のアイルトン・セナが生涯最後に所属したチームでの参戦ということで注目を集めている。もう一人は昨年に引き続きマルドナードがドライブする。


【ケータハム(旧チームロータス)】
■ドライバー
ヘイキ・コバライネン
ヤルノトゥルーリ
■新車発表
発表済み「CT-01」
■トピックス
2010年から新規参集しているロータスレーシング。昨年のシーズン前から旧ロータスルノーと揉めていた“ロータス”の名称問題が解決し、今年からケータハムに再度チーム名を変更することを決めた。すでに新車「CT-01」が公開されており、マシンカラーは今までと変わらず緑だ。


【HRT】
■ドライバー
未定
■新車発表
未定
■トピックス
昨年同様に、HRTの新車発表は後手後手に回っている。他チームのドライバー体制もほぼ決定してきた中、HRTだけが2枠とも未定。ビタントニオ・リウッツィが有力候補と言われているものの、まだ正式な発表はない。さらに2月7日の合同テスト開始までに新車も間に合わないことが確実になっている。


【マルシャ(旧ヴァージン)】
■ドライバー
ティモ・グロック
シャルル・ピック
■新車発表
2月21日(予定)
■トピックス
昨年までヴァージンという名称で参戦していたが、今年からマルシャに変更。しかし中身の体制は昨年からと変更はない。ドライバーは昨年に引き続きティモ・グロックがエースを務め、新たにフランス人ドライバーのシャルル・ピックがF1デビューを果たす。新車は開発が遅れており、2月7日のヘレス合同テストには間に合わない見通しだ。


『記事:吉田 知弘』