いよいよ今週末、真夏のモータースポーツを締めくくるイベント「ポッカGTサマースペシャル」が三重県の鈴鹿サーキットで開幕する。
観戦塾では、週末のポッカGTの様子を、現地レポートしていく予定だ。
今年は、SUPER GTの鈴鹿開催が、このポッカGTの一回のみになり、さらにレース距離も昨年の700kmから500kmに短縮されての開催。しかし、レース距離が短くなっても“例年以上に”見どころ満載のSUPER GTバトルが、今年の鈴鹿では展開されそうだ。
観戦塾では数回に分けて、2011ポッカGTの見どころを紹介していく。
【第40回を迎える伝統あるレース】
今年で40回目を迎える「鈴鹿ポッカGTサマースペシャル」。毎年8月後半に行われ、通常のSUPER GTとは異なり「耐久レース形式」でシーズンを通して最も長い距離で争われるレース。昨年は、新人の小林崇志(No.8 ARTA HSV-010)がGT500デビュー戦でポールトゥウィン、一昨年は大嶋/石浦組という若手コンビのレクサスSC430が優勝するなど、毎年「新しいヒーロー」が誕生し、SUPER GTのシリーズ戦の中でも絶対に欠かすことの出来ないレースでもある。今年はどんな戦いが待ち構えているのだろうか?
【今年のポッカGTは“500kmレース”タイヤ戦略が勝敗の鍵となる】
今年のポッカGTは、いつも以上に短い500kmで争われ、夜間走行がなくなる。そのため昼間の暑いコンディションでのレースで勝敗を決することになり、今までのポッカGTでは観ることができなかったレース展開が期待される。
そこで注目ポイントとなってくるのが、「タイヤ戦略」だ。今年はブリヂストン、ヨコハマ、ダンロップ、ミシュラン、ハンコックの5メーカーが参戦。開幕戦から各チーム・タイヤメーカーの“タイヤ戦略”が勝敗を分ける大きな鍵となっている。
今回、真夏の鈴鹿で開催される500kmレースは、通常ならタイヤに厳しいコンディションでのレースとなるが、そのコンディションを上手く利用し「タイヤを上手く長持ちさせ、交換回数を少なくして、ピット作業でのタイムロスを少なくする」という戦略を考えているチームがいれば、500kmのゴールの瞬間まで誰が勝つか分からないレース展開になるかもしれない。
【レース後には、ポッカGT恒例の花火が打ち上げられ、ドライバーとファンを祝福】
今年は夕暮れでのチェッカーとなるが、恒例の花火が打ち上げられ、500kmを走りきったチームとドライバーを祝福する。いつもなら、夜のチェッカー、表彰式後の花火ということで、レース後すぐに家路を急ぐファンにとって、ポッカGTの花火は無縁の存在に近かったが、今年はレース終了時間も早く、余裕を持ってレースの余韻に浸る時間が出来る。チーム・選手達にとっても、そして来場されたファンにとっても、夏の思い出を締めくくるのに、最も相応しいのが「2011ポッカGTサマースペシャル」だ。
次回は、GT500クラス、GT300クラス、それぞれの見どころをご紹介していく。
『記事:吉田 知弘』