フォーミュラ・ニッポン第3戦の決勝レース(44周・ピットイン2回義務)が富士スピードウェイで行われ、アンドレ・ロッテラー(ペトロナス・トムス)が、今季2勝目を獲得した。
3連休の中日に開催された、今回の第3戦。予選・決勝が同日開催というスケジュールもあり、早朝から多くのモータースポーツファンがサーキットに来場した。また、今回は44周のレース中に、2回のタイヤ交換義務が設けられることになり、レース戦略などが重要になってくるレースになった。
スタートでは順当にオリベイラが1位をキープ、逆に3位の中嶋一貴が失敗し、6位に後退してしまう。
1位オリベイラでレースが進みかけたが、2周目のホームストレートでロッテラーがOTS(オーバーテイクシステム)を使用し、トップを奪う。
レース序盤から1回目のタイヤ交換が始まり、慌しいレースとなる。予選で後方に沈んだ小暮や、スタートを失敗した一貴などが、早いタイミングでタイヤ交換を消化する戦略に出た。8周目に入ったオリベイラはタイヤ交換作業のミスがあり、大きく後退してしまうなど、今回も波乱の展開になっていく。
2周目にトップに立ってから、2位の平手晃平に追われる展開のレースとなったが、終始安定した走りを見せ、今季2勝目のチェッカーフラッグを受けた。
2位は平手晃平で、今年は初の表彰台、3位には中嶋一貴。ミスで後退したオリベイラとの激しい争いを制し、3戦連続の表彰台を獲得した。
36アンドレ・ロッテラー(ペトロナス・トムス)
「スタートは特に問題なく1コーナーを通過。JPに離されないように1周目を走った。2周目でJPを抜く事が出来、そこからはJPや(後半に2位になった)平手の様子を見ながら、最後までプッシュし続ける状態だった。レース後半は、キツくなるのではないかと心配していたが、意外に調子の良い状態をキープして、走りきることが出来た。ついでに言うと、凄く暑かった!」
2平手晃平(チーム・インパル)
「フリー走行か調子が良く、クルマ的には予選も決勝も仕上がったかなと思っていたのですが、予選では早朝ということでコンディションが異なりフロントローが取れなかった。決勝はスタートで3位に上がり、ロッテラーとJPの様子を見つつピットに入ろうと思っていた。JPがピットでトラブルがあり、“ロッテラーとの一騎打ちになるから頑張って”という無線で言われて走っていたけど、決勝レースで速いトムスに追いつくことが出来なかった。」
37中嶋一貴(ペトロナス・トムス)
スタートは失敗してしまい6番手に落ちてしまったことが一番の誤算だった。その後、ピット戦略を上手く利用して3位に戻る事は出来たけど、レース後半はJPに追われる展開となった。非常に暑くてキツい状況の中で、ミスが許されないという厳しい状況だったけど、上手く走る事が出来た。チャンピオンシップの事を話すのは早いけれど、ポイントもしっかり稼ぐ事が出来たので良かった」
舘信秀監督(ペトロナス・トムス)
「開幕から3連勝という結果には、正直驚いています。予選ではアンドレが同タイムで2位になったのは悔しかったですけど、決勝レースでは、ドライバー・エンジニア・メカニックも完璧に仕事してくれました。」
『撮影:SHIGE』
『記事:吉田 知弘』