2016年のF1第10戦イギリスGPが7月8~10日、シルバーストンで開催。イギリス特有の気まぐれな天気「ブリティッシュ・ウェザー」が絡むレースとなった。
9日の公式予選。今回もメルセデス勢が好調で2台ともQ3へ。ポールポジションをかけた最初のアタックではルイス・ハミルトンが1分29秒339をマークするが、途中にトラックリミットを超えて走行したため、タイム抹消。それでも2回目のアタックもしっかり攻め込み1分29秒287をマーク。ポールポジションを獲得した。
2番手にはニコ・ロズベルグ(メルセデス)、3番手にはマックス・フェルスタッペン、4番手にダニエル・リカルドとレッドブル勢が速さを見せた。
翌日の決勝。なんとスタート直前に大雨が降り一気にコンディションが変化。セーフティカー先導でスタートが切られた。5周を終えて路面上の水も少なくなり本格的にレースがスタートした。
序盤からリードしたのはハミルトン。すぐにインターミディエイトに交換し、難しい路面でも果敢に攻めていった。一方、ロズベルグには3番手のフェルスタッペンが接近。12周目のチャペルで狭い隙をついて2番手を奪い取った。
レース中盤になると徐々に路面も乾いていき、スリックタイヤへ交換するマシンも。しかし広大なシルバーストン全体がドライになることはなく、少しでもラインを外すと一気に滑ってしまい、スピンを喫するマシンも後を絶たなかった。
そんな中、2位争いは再び白熱。38周目のハンガーストレートでロズベルグがDRSを使って抜き返し2番手を奪還。チャンピオン争いの事を考えると、万が一勝てなかったとしても、2番手は死守したいところ。チェッカーに向け周回を重ねたが、思わぬ罠にはまってしまう。
残り10周を切ったロズベルグのマシンに、ギアボックストラブルが発生7速ギアに不具合が出た。トラブルが出たことを無線で伝えるとチーム側「7速を避けて走るように」と指示を出してしまう。これはドライビング方法を指示するという無線交信で禁止されているものに抵触してしまい10秒加算ペナルティ。2番手でチェッカーは受けたものの、正式結果は3位となってしまった。フェルスタッペンが2位表彰台で前回オーストリアGPに続いての健闘。後半戦の活躍が楽しみなドライバーの一人だ。
そして、トップを走り続けたハミルトンは最後まで危なげない走りでトップチェッカー。母国イギリスGPを3年連続で制覇する快挙を成し遂げた。マシンを降りたハミルトンはパルクフェルメを飛び出し、喜びを爆発。表彰式後もメインストレートに詰めかけたファンのもとへ歩み寄り、感謝の挨拶をしていた。
マクラーレン・ホンダはフェルナンド・アロンソが予選Q3進出を果たしたものの、苦しいレース展開に。ジェンソン・バトンが12位、アロンソは13位とポイント獲得とはならなかった。
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