3月5・6日に鈴鹿サーキットで開催された「Ferrari Racing Days2016」で、フェラーリが誇る最新のサーキット専用走行マシン「FXX K」が日本で初めて登場し、走行シーンを披露した。
2014年12月にデビューしたモデルで、「ラ・フェラーリ」をベースに開発されたサーキット走行のみに特化したスペシャルマシン。またレース参戦を想定した車両でもないため、厳しく定められているホモロゲーションやレギュレーションなどの縛りを受けず、フェラーリの技術と経験が惜しみなく注ぎ込まれている究極の1台だ。
まず心臓部のエンジンは6.3リッターのV12エンジンを採用。加えてエネルギー回生システムを初導入しトータルでの最大出力はなんと1050馬力。さらに、このビックパワーを受け止めるべく車体のエアロダイナミクスも徹底的に作り込まれている。WECのGTクラスでのノウハウを反映させ、マシン上部だけでなく下面の空気の流れまで考慮されたデザイン担っているとのこと。時速200kmで540kgというダウンフォース数値を達成。タイヤはピレリのスリックタイヤを使用、ブレーキもブレンボ製の超大型カーボンブレーキが採用されている。
とにかく究極をさらに極めた1台。世界限定32台で価格は3億円以上。長年のフェラーリオーナーの中でも、特にFXXや599XX、さらにはF1マシンを所有している方を限定に商談を進めたという。
昨年から世界各地で走行が始まっているが、日本にやってくるのはこれが初めて。今回は4台のFXX Kと1台のFXXが集まり、2日間にわたって40分のセッションを計4回行った。
ピットでのエンジン始動ではV12エンジンから発せられる大迫力のサウンドに来場したファンや関係者も驚いた様子。さらにコースインすると1000馬力を超えるパワーでメインストレートを疾走。レーシングかー顔負けの加速力をみせていた。
これだけ大柄なマシンでありなが、コーナリングでは徹底的に作り込まれたエアロダイナミクスがパフォーマンスを発揮。全く挙動を乱すことなく鈴鹿の連続するコーナーを駆け抜けて行ったのが印象的だった。オーナードライバーたちも、このクルマは公道で走らせることができないマシンだけに、この2日間での走行がFXX Kを楽しむことができる貴重な時間。それだけにセッション時間を目一杯使って鈴鹿サーキットを攻めていた。
この日はF1マシンの走行を目当てに来場したファンが多かったように見られるが、F1に負けず劣らずの存在感と迫力を放っていたのが印象的だった。
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