2014年のWEC第5戦「6Hours of Fuji」が開幕。2日目を迎えた今日からPRブース等も建てられ、朝から多くのファンが来場している。
今年はLMP1クラスにポルシェがワークス参戦。アウディ、トヨタと共に3強争いで今シーズンは賑わっているが、後半戦を迎えた富士ラウンドはまさに”三つ巴”の激しい争いとなった。
WECでは、25分間のセッションで各車2名のドライバーがアタック。それぞれのベストタイムと2番目に速かったタイムを採用。2人合わせて計4周分のタイムの平均をとったもので順位が決められる。
13時55分から始まったLMP1クラスの予選。まず速さをみせたのが地元トヨタ勢だった。特に今季2勝を挙げているNo.8 トヨタTS040ハイブリッドのアンソニー・デビッドソン。1分26秒645、1分26秒173と好タイムを連発し、1人目が終了した時点では暫定トップに躍り出た。
しかしライバル陣営も黙ってはいない。各車がピットに入りドライバー交替をすると、次にサーキットを沸かせたのはNo.20ポルシェ919ハイブリッドを駆るマーク・ウェバー。ここ富士は2008年のF1日本GP以来となるが、さすが昨年まで世界最高峰のF1で走っていただけに、攻略が難しいと言われている富士で本領を発揮。ストレートスピードに定評があるポルシェのマシンにも助けられ、1分26秒813、1分26秒899を記録。トータルでも暫定トップに躍り出た。この直後、1台がコース上で止まってしまい、残り7分25秒で赤旗中断となってしまう。
コースクリアとなりセッションが再開されると各車一斉にコースイン。しかしウェバーは走りに手応えを感じていたのか、ポールポジションを信じてピットに留まる。実際になかなか好タイムを出すドライバーが現れず、このままポルシェがポールポジションかと思われた。しかし、地元富士で何としても予選からライバルを圧倒したいトヨタ勢。8号車の2人目セバスチャン・ブエミが最後の最後で渾身のアタックをみせる。1分27秒173、1分27秒253と並べ、総合平均でも20号車ポルシェを0.043秒上回ってみせた。
この時点で残り時間は1分。ウェバーに再びアタックするチャンスはなく、悔しい表情でマシンを降りた。一方トヨタのピットは大騒ぎ。ブエミが帰ってきてマシンを降りるとデビッドソンが笑顔で駆け寄り喜びを爆発させた。
なお、3位にはNo.14ポルシェ919ハイブリッド(ロマン・デュマ/ニール・ジャニ/マルク・リーブ)が入った。
LMP2クラスは26号車のG-DRIVE RACING、LMGTE-Proクラスは99号車アストンマーティン、LMGTE-Amクラスは98号車アストンマーティンがそれぞれクラスでのポールポジションを勝ち取った。
また日本勢では中嶋一貴が乗り込む7号車トヨタは4位。井原慶子が乗る35号車OAK RACINGは総合10位(クラス2位)となった。
『記事:吉田 知弘』
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