2014年のF1世界選手権も、いよいよ後半戦へ。今週末は第13戦イタリアGPが伝統のオールドコースとして知られるモンツァサーキットで開催されており、現地時間の6日には公式予選が行われた。
まずは全22台が出走するQ1。真っ先にコースインしたのは小林可夢偉(ケータハム)だった。前回ベルギーGPではチームの方針によりシートをアンドレ・ロッテラーに譲る形となり欠場。今回も別のドライバーが乗り込むと噂があったが、土壇場になって可夢偉起用が決まった。
少ないチャンスをものにしようとアップデートが施されたCT05で果敢にアタック。最終的に1分27秒671までタイムを伸ばしマルシャ勢の2台を上回る19位を獲得。全体的なポジションとしては下位ではあるが、このマシンが持っているパフォーマンスを十分に出しきった予選となった。
今回はシリーズ屈指の超高速コースということもあってか、序盤から好調のメルセデスエンジン勢が優位に立つ。中でも速さをみせたのがランキング首位争いを繰り広げるニコ・ロズベルグとルイス・ハミルトンのメルセデスAMG勢。まずQ1ではハミルトンが1分25秒363をマークしトップ通過。ロズベルグも0.1秒差に迫る。
続くQ2でもハミルトンがミディアムタイヤに履き替え1分24秒560まで伸ばす。ロズベルグも2回アタックを試みるが0.040秒届かず2位通過となった。一方、Q3へ進出する10位争いでは波乱が。フェラーリの地元で良い所をみせたいキミ・ライコネンだったが、アタックラップ中に痛恨のミス。これが大きく響き12位でノックアウト。これにはサーキットに駆けつけたティフォシも意気消沈となった。僚友フェルナンド・アロンソはQ3へコマを進めている。
そしてポールポジションが決まる最終Q3。少しずつタイム差を縮めてきているロズベルグに対して、ハミルトンが渾身のアタックをみせる。特にコーナーが多いセクター2を中心にタイムを削り、1分24秒109をマーク。最大のライバルに0.4秒の差をつけた。しかし、ロズベルグもこのまま引き下がる訳にはいかない。すぐにピットに戻って新品タイヤに交換すると再びコースへ。途中まで自己ベストタイムをマークして周回するが、最終的に0.2秒届かず1分24秒383。ここでセッションは終了となり、ハミルトンの今季5回目、通算36回目のポールポジションが決まった。
2位にはロズベルグが入り、今回もシルバーアローがフロントローを独占。3位にはバルテリ・ボッタス(ウイリアムズ)、4位フェリペ・マッサ(ウイリアムズ)、5位ケビン・マグヌッセン(マクラーレン)。6位ジェンソン・バトン(マクラーレン)とフェラーリのお膝元モンツァでメルセデスエンジン勢がトップ6を独占する結果に終わった。
決勝レースは日本時間の7日21時00分からスタート。53周で争われる。
『記事:吉田 知弘』
コメント
トラックバックは利用できません。
コメント (0)
この記事へのコメントはありません。