第43回インターナショナル鈴鹿1000km。GT300クラスは最後まで白熱した優勝争いが展開された。中盤でトップに浮上したNo.60 TWS LM corsa BMW Z4(飯田章/吉本大樹/佐藤晋也)とNo.55 ARTA CR-Z GT(高木真一/小林崇志)との一騎打ち。後半スティントでBMWが少しずつ差を広げていき、20秒のリードを築くが、126周目に最後のルーティーンストップを行い、昨日の予選でポールポジションを勝ち取った小林崇志が乗り込んだ。
中盤、60号車に先行された際、ピットで悔しい表情をみせていた小林。その悔しさをぶつけるような猛追をみせ、翌周の60号車のピットインの間に猛追。すぐ背後にまで迫る。一方、BMWを駆る吉本も新チームでの初優勝がかかる絶好のチャンス。2人はサイドバイサイドのバトルを繰り広げ、夕暮れの鈴鹿サーキットを湧かせた。
しかし、この優勝争いは思いがけない形で決着がついてしまう。残り12周というところで55号車が急激に失速。ミスファイアのような症状でスロー走行を余儀なくされ、力なくピットへ。そのまま優勝争いから脱落し、大きく後退していってしまう。
これで一気に楽になった吉本は、最後までミスのない走りを披露しチェッカー。今年から始動した新チームで初優勝を勝ち取った。吉本が優勝するのは2012年のオートポリス以来、約2年ぶり。最近はチーム監督としてサーキットにいることが多かった飯田は2007年のSUGO以来、7年ぶりの勝利を飾った。
2位にはNo.31 OGT Panasonic PRIUS(新田守男/嵯峨宏紀/中山雄一)が入り、今季初の表彰台。3位にはNo.7 Studie BMW Z4(ヨルグ・ミューラー/荒聖治/アウグスト・ファルフス)が入った。現役のDTMドライバーが参戦するとあって注目が集まったファルフスだったが、中盤の1スティントを走行。チームの3位に貢献する仕事ぶりだった。
『記事:吉田 知弘』
コメント
トラックバックは利用できません。
コメント (0)
この記事へのコメントはありません。