2014年のSUPER GT第4戦SUGO。今年も「魔物」の影響でスタート直後から大混乱となったGT300クラスはNo.88 マネパランボルギーニ GT3(織戸学/青木孝行)が優勝。エントラントであるJLOCにとっては8年ぶりの優勝となった。
全車がスリックタイヤでスタートの中、No.10 GAINER Rn-SPORTS SLS(植田正幸/山内英輝)がポールポジションでスタートを切ったが直後から雨が降り始めハーフウエットに近いコンディションに。これを見て2番手スタートのNo.61 SUBARU BRZ R&D SPORT(佐々木孝太/井口卓人)らが続々とピットインし、ウエットタイヤに交換する。しかし雨はすぐに止み、コースもドライに。61号車は再びスリックタイヤに交換し直すというタイムロス。さらにレーススタート前にタイヤ交換したとして10秒のペナルティストップを受け、大きく後退してしまった。
ハーフウエットに強いダンロップタイヤを履くゲイナーSLSが序盤からリード。中でもポイントランキング2位のNo.11 GAINER DIXCEL SLS(平中克幸/ビヨン・ビルドハイム)が10号車からトップを奪い逃げにかかる。それに追いつく速さをみせたのが8番手スタートだったNo.50 WAKO’S Exe Aston Martin(加納政樹/安岡秀徒)。16周目に2位へ浮上すると11号車ビルドハイムに接近。安岡が19周目のインに入りこもうとするが両者一歩も譲らず接触。11号車は右フロントに致命的なダメージを負いリタイアを余儀なくされた。審議の結果、この件はレースアクシデントという結論に至った。
その後も50号車安岡がトップを死守し、43周を終えたところでピットイン。ところが作業に時間がかかってしまい大きくタイムロス。せっかく掴みかけた優勝のチャンスを逃してしまった。
これでトップに踊りでたのがNo.88 マネパランボルギーニ GT3(織戸学/青木孝行)。2位以降は接近戦の熾烈なバトルを繰り広げる中、織戸が着実に周回を重ねていく。終盤に再び雨が降り出したが、ベテランらしい落ち着いた走りで見事トップチェッカーを受けた。
エントラントであるJLOCにとっては2006年以来8年ぶりの勝利。織戸も2009年開幕戦岡山以来、青木も2009年の最終戦もてぎ以来と久しぶりに勝利の美酒を味わった。
2位には終盤の雨の中で怒涛の追い上げをみせたNo.65 LEON SLS(黒澤治樹/黒澤翼)、3位にはNo.21 Audi R8 ultra(リチャード・ライアン/藤井誠暢)が入り、FIA-GT3勢が表彰台を独占した。
『記事:吉田 知弘』
コメント
トラックバックは利用できません。
コメント (0)
この記事へのコメントはありません。