【2014鈴鹿8耐】ヨシムラが参戦発表、今季は2台体制で辻本聡とケビン・シュワンツのコンビ結成!

©T.Yoshita/KANSENZYUKU

 今年で創業60周年を迎えたヨシムラ・ジャパンがモータースポーツ ファン感謝デーが行われている鈴鹿サーキットで2014年の参戦体制を発表した。

 鈴鹿8耐には第1回大会(1978年)で優勝し、これまで4度の8耐王者に輝いている名門チーム。昨年は津田拓也と青木宣篤のコンビで優勝まであと一歩の2位表彰台を獲得した。まずは加藤陽平監督とエースの津田拓也がステージに登場。津田は昨日までマレーシアのセパン・インターナショナル・サーキットで行われていたMotoGPのテストに参加。今朝帰国し、そのまま鈴鹿入りしたという。

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 早速、加藤監督から今季体制についての報告が行われた。今年は新たにShell ADVANCEとのパートナーを組むことになり、チーム名も「YOSHIMURA SUZUKI Shell ADVANCE」となる。全日本ロードレース選手権は津田を起用しフル参戦。ヨシムラでは2年目となる津田は「チャンピオンを獲ることも重要ですが、まずは日本のトップライダーたちを破って、きっちり勝つことに意識したいです。」と意気込みを語った。

 続いて8耐参戦についてだが、60周年ということもあり、サプライズ発表の連続。まずレギュラーチームとして加藤監督の体制で津田拓也が継続参戦。そのパートナーにはジョシュ・ウォータースとのコンビになることが明らかになった。なお第3ライダーについても現在交渉中で体制が決まり次第発表するという。8耐では素晴らしいライディングを披露している2人が今年は8時間の長丁場レースをどのように戦うのか楽しみだ。

 そして、1番のサプライズはここから。60周年を記念して今年は久しぶりに2台体制での参戦を決定。2台目は「Legend of YOSHIMURA SUZUKI Shell ADVANCE」として、夢の様なドリームチームが結成される。監督にはヨシムラ・ジャパンの社長である吉村不二雄氏。ライダーには、これまでアドバイザーとしてチームに関わってきた辻本聡が、12年ぶりに8耐に挑戦。そのパートナーには、昨年21年ぶりに参戦し話題を集めたケビン・シュワンツが加入。辻本聡/ケビン・シュワンツ組という夢のコンビが2014年に実現することになった。

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 この発表を受け、ステージに登壇した吉村氏と辻本。注目のゼッケンについてはレジェンドチームがエースナンバーである12をつけ、津田/ウォータース組はシュワンツがWGP現役時代に愛用していた34番を使用する。今回の発表を受け辻本は「2年前にケビンが来日した時に、冗談半分でまた一緒に走ろうと言っていたのが、今回実現して嬉しい。以前と違ってバイクもタイヤも進化しているから、それに負けないように体力作りに時間をかけているところです。」とコメント。早速7月末の本番に向け、準備を始めている。レジェンドチームを率いることとなった

 吉村氏は「色々なスポンサーや関連企業様にも協力して頂いて実現した今回の体制。だからこそ、何としても勝てる体制にしたいと思っていました。ケビンも元ワールドチャンピオンですしプライドも高いライダーですが“8耐で勝ちたい”という貪欲な気持ちを持っており、勝つために彼との交渉に挑んだ」と、シュワンツ起用に関する経緯などを語ってくれた。

 一方、エースナンバーを奪われてしまったが、ウォータースとともに今季の8耐制覇に向けては気合十分。昨年の自分を上回わる結果(=優勝)を出したいし、昨年は自分でも上手くいかない部分があって悔しい思いをしました。そのリベンジをするつもりで、勝つことだけを考えて挑みたい」と意気込みを語った。そして加藤監督は「我々が憧れていたチーム・ライダーを今年は間近で一緒に戦いながら8耐に望めるのは幸せ。もちろん、勝ちにいきます。そして、皆さんにも、同じ時間を共有するために、当日は是非鈴鹿で応援してほしい。」とコメントした。

 今年で37回目を迎える伝統の8耐。名門ヨシムラの戦いぶりに是非ご注目いただきたい。

『記事:吉田 知弘』

吉田 知弘(Tomohiro Yoshita)

投稿者プロフィール

フリーのモータースポーツジャーナリスト。主にF1やSUPER GT、スーパーフォーミュラの記事執筆を行います。観戦塾での記事執筆は2010年から。翌年から各サーキットでレース取材を重ねています。今年はSUPER GTとスーパーフォーミュラをメインに国内主要レースをほぼ全戦取材しています。
初めてサーキット観戦される初心者向けの情報コーナー「ビギナー観戦塾」も担当。

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