日本時間の1日深夜0時にスタートが切られた2013世界耐久選手権の第4戦サンパウロ6時間レースは序盤から波乱の展開となっている。
予選日同様に晴天に恵まれたインテルラゴス・サーキット。今回もアウディ勢がフロントローを独占し6時間の耐久レースが始まった。すると直後の1コーナーでアラン・マクニッシュが駆る2号車アウディR18e-トロン クワトロがトップを奪い、現在ランキング首位の2号車がレースの主導権を握る。
一方、LMGTE-Proクラスに参戦する小林可夢偉/トニ・バイランダー組のAFコルセ71号車は可夢偉がスタートを担当。いきなり92号車ポルシェがタイヤパンクに見舞われ緊急ピットイン。これでクラス表彰台圏内となる3位を手に入れる。しかし、開幕戦から好調のアストンマーティン勢を抑えることが出来ず、一時は4位に後退した。
1周4.3kmと短いコースのため、スタート直後から異なるクラスのマシンが混走状態に突入。おそれていたクラス間同士での接触が起こってしまう。26周目のターン3でLMP2クラスの32号車ロータスを8号車トヨタTS030(ステファン・サラザン)がアウト側から抜こうとした際に接触。そのまま2台はコントロールを失い、外側のタイヤバリアに激しくクラッシュした。幸い2人は無事だったが、これにより8号車は右フロントサスペンションが折れてしまうなどのダメージを受けリタイアを余儀なくされてしまう。
このクラッシュでのマシン回収と、衝撃によりガードレール等が壊れてしまった部分の修復のため、約50分間にわたってセーフティカーが先導することとなってしまった。
その間に各クラスはピット作業を行い、上位陣は1回目のドライバー交代を完了。52周を消化して1号車アウディ(アンドレ・ロッテラー)がトップに立ち、それを2号車アウディ(トム・クリステンセン)が追いかける展開。今回も、この2台による一騎打ちの展開となっていきそうだ。
一方、GTE−Proクラスはトップ5台が5秒以内にひしめく大接戦となっていたが、総合トップが56周目に入ったところで71号車AFコルセのエンジンルームから炎が上がり、マシンは炎上。幸いステアリングを握っていたバイランダーはすぐにマシンを止めて脱出。怪我はなかったが、可夢偉組にとっては今季初のリタイアとなってしまった。これにより2回目のセーフティカーが導入され、波乱続きの展開となっている。
もう一人の日本人ドライバー、井原慶子が乗り込む45号車OAKレーシングはLMP2クラス6位(総合9位)を走行中。現在、井原がステリングを握っている。
『記事:吉田 知弘』
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