【SF】2013第3戦富士(予選):ル・マン王者のデュバルが驚速ポールポジション!

©KANSENZYUKU

全日本選手権スーパーフォーミュラ第3戦富士。決勝のスターティンググリッドを決める公式予選が富士スピードウェイで行われた。

曇り空で比較的過ごしやすいコンディション。当初は雨が降るという予報はなかったが、開始直前に少しだけ雨がパラついていた。まず20分間で行われたQ1では、雨の懸念もあったため開始と同時にほぼ全車がコースインしタイムアタック。午前中のフリー走行では全車19台が1.4秒以内にひしめく大混戦となっていたため、ほんの一つのミスが命取りになるシビアな戦いがQ1から観られた。ここで速さを見せたのが先月ル・マン24時間耐久レースで優勝を飾ったロイック・デュバル(KYGNUS SUNOCO Team LeMans)。いきなり1分24秒993を叩き出してQ1トップ通過を果たす。2位以降も富士を得意とするトヨタエンジン勢が上位を占め、逆にホンダ勢で今季好調の伊沢拓也(DOCOMO DANDELION RACING)、山本尚貴(TEAM無限)、小暮卓史(NAKAJIMA RACING)が当落線上ギリギリのところでQ2進出を果たした。

続くQ2では、タイヤのウォームアップの関係上、各車が早めにコースイン。しかし、Q1でトップだったデュバルと、そのチームメイトの平川亮は他車とは1周分遅いタイミングでコースイン。ウォームアップなしでいきなりタイムアタック。平川は1分25秒246でQ3進出とはならなかったが、デュバルは自身が先ほど出したタイムをさらに更新する1分24秒557を記録し、ここでもトップ通過。2位に一貴、3位に国本雄資(P.MU/CERUMO・INGING)がつけた。一方、チャンピオン争いをしている松田次生(Lenovo TEAM IMPUL)伊沢拓也(DOCOMO DANDELION RACING)らが9・10位でノックアウト。8位の山本と松田の差はわずか0.008秒。まさにタッチの差で明暗が分かれた。

ポールポジションが決まる最終Q3。ここでもデュバルの勢いは止まらず1分24秒708を早々と記録。ここでも好調なトムス勢、セルモ勢がチェッカーまで連続してタイムアタックに挑むが届かず、約3年ぶりにデュバルが日本トップフォーミュラでポールポジションを獲得した。2位には最後に飛び込んできた国本。自己最高のフロントローからスタートする。3位には今日7月13日が誕生日のジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(Lenovo TEAM IMPUL)が入った。

『記事:吉田 知弘』

吉田 知弘(Tomohiro Yoshita)

投稿者プロフィール

フリーのモータースポーツジャーナリスト。主にF1やSUPER GT、スーパーフォーミュラの記事執筆を行います。観戦塾での記事執筆は2010年から。翌年から各サーキットでレース取材を重ねています。今年はSUPER GTとスーパーフォーミュラをメインに国内主要レースをほぼ全戦取材しています。
初めてサーキット観戦される初心者向けの情報コーナー「ビギナー観戦塾」も担当。

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