2013年のSUPER GT第3戦セパン決勝。GT300クラスは予選同様にホンダCR-Z GTが終始レースをリードする展開となった。スタートではポールポジションのARTA CR-Z GT(高木真一)を先頭にMUGEN CR-Z GT(武藤英紀)、SUBARU BRZ R&D SPORT(佐々木孝太)と続く展開。ウェイトハンデが0kgの55号車の高木は序盤から逃げて行きたいところだったが、16号車の武藤がそれを許さず勝負を挑んでいく。高木も何度かピンチになるシーンがあったがなんとかトップを死守しながら周回を重ねた。
レース中盤。最低1回は必要なドライバー交代を兼ねたピット作業のタイミングになると、先に動いたのが16号車。23周目にピットインし中山友貴にドライバー交代。その2周後に55号車もピットに入るが作業に手間取り、ついに16号車にトップを明け渡してしまう。前回富士ではトップを独走するも終盤にタイヤカスを拾ったことによるバイブレーションが発生。緊急ピットインをよぎなくされ2位となってしまった16号車。その悔しさを晴らすために中山はプッシュを続けたが、ホンダ期待の若手小林崇志もGT300クラスでの初優勝を目指し猛追。ついに41周目の1コーナーで中山をとらえ、再び逆転に成功した。
その後も両者の緊迫したバトルは続いたが、ウェイトハンデの軽さを最大限に活かしきった55号車の小林が逃げ切りチェッカー。CR-Z GTにとってGT300初優勝を飾った。16号車は2戦連続の2位表彰台。今回もハイブリッドGTカーが海外のFIA-GT3勢を抑えて堂々のワン・ツーフィニッシュを飾った。3位には後方から着実に追い上げてきたGAINER DICXEL SLS(平中克幸/ビヨン・ビルドハイム)が入り、ポイントランキングでもトップを死守した。
『記事:吉田 知弘』
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