2013年のIZODインディカー・シリーズ第8戦テキサスの決勝が、現地時間の8日夜に行われ、6番手からスタートしたエリオ・カストロネベス(チーム・ペンスキー)が今季初優勝を飾った。
5月末のインディ500に続き、今年2回目のオーバルコースでの開催となるインディ。今回はシーズン初のナイトセッション、夕暮れのテキサス・モーター・スピードウェイには熱心なアメリカのレースファンが集まり、ローリング形式でスタートが切られた。レース序盤はポイントランキングで上位を争うマルコ・アンドレッティ(アンドレッティ・オートスポーツ)とライアン・ハンターレイ(アンドレッティ・オートスポーツ)によるトップ争いが白熱。その後方でカストロネベスは燃料をセーブしつつ、様子をうかがった。40周を過ぎ、1回目のピットストップウインドウが開くと、真っ先に動いたのがアンドレッティとハンターレイ。その直後の54周目にトラブルにより1台のマシンがコース脇でストップ。フルコースコーションが出され、ここからカストロネベスが流れを掴んでいく。その後、2回目のピットストップウインドウが開いた97周目にトップに立つと、ここでもコーションのタイミングに助けられ1位をキープ。レース後半は気がつけば独走状態を築き、6位以下のマシンを全て周回遅れにするという圧倒的な強さでチェッカーを受け、嬉しい今シーズン初勝利。ここ最近は今ひとつ調子が上がらなかった名門チーム・ペンスキーにとっても今季初勝利となった。
一方、日本期待の佐藤琢磨(AJフォイト・レーシング)は我慢の決勝レースとなった。予選はギアボックストラブルで予選アタックに間に合わず、まさかのノータイム。21番手からスタートを切ると、徐々に順位を上げ1回目のピットストップはコーションのタイミングにも助けられ、一時は4位まで挽回。レース前のプラクティスでも好タイムを出していただけに、今季3度目の表彰台に期待が高まった。しかし、各スティント(琢磨の場合は約55周)の中盤(25〜35周付近)でペースが落ちてしまい、なかなか前のマシンを攻略できない。レース終盤は8位まで順位を取り戻し、コーションが出た時に大きく得をする戦略をとるものの、今度はこれが裏目になり11位に後退。ファイナルラップまで必死にプッシュしたが一歩及ばず11位でチェッカーを受けた。
残念ながらトップ10でのフィニッシュは叶わなかったが、予選日はプラクティスを含めてトラブルでほとんど走りこめなかった事を考えれば、上出来の結果と言えるかもしれない。次回の第9戦ミルウォーキー(6月15日決勝)での奮起に期待したい。
『記事:吉田 知弘』
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