レジェンドカップで盛り上がった富士スピードウェイは再び真剣勝負の舞台に。今度はSUPER GTのGT300クラス第2レースが行われた。ポールポジションは昨日に引き続きHANKOOK PORSCHEの影山正美。昨日は藤井誠暢がウエットレースを制し、ドライに強いハンコックタイヤとともに影山も勝って2連勝を飾りたいところだ。
スタートは無難なダッシュを決めた影山がトップをキープ。その後ろでS Road NDDP GT-Rの関口雄飛とマネパ ランボルギーニGT3の織戸学が接触。これがきっかけで後方は混乱し、triple a vantage GT3の吉本大樹が2位、エヴァンゲリオンRT初号機アップル紫電の加藤寛規も4位に進出。その後、峰尾が他社と接触し緊急ピットインし加藤が3位に上った。
自慢のストレートスピードを生かして一気に後続との差を広げたかった影山だが、予想以上に早い段階からタイヤが消耗。8周目のヘアピンで吉本がインに飛び込んでトップに浮上。これをきっかけに加藤にも抜かれ、後続のGSR 初音ミク BMWの谷口信輝とGREEN TEC&LEON SLSの竹内浩典に追いつかれてしまった前身のJGTC時代からライバルだった竹内が背後に迫ってくるも、影山は意地でブロック。そこに2011年のGT300王者である谷口も加わり、ハイレベルな三つ巴バトルが展開。10周目のプリウスコーナーで3ワイドになって飛び込んでいった結果、一番イン側のラインを使った谷口が3位にジャンプアップ。竹内が4位、影山は5位に後退した。
レース後半、トップに目を転じると吉本と加藤の一騎打ちの争いへ。吉本が所属するA Speedは今季限りでチーム解散が決定しており、現体制で走るのはラスト。後ろを走る加藤の紫電も引退が決定しており、エヴァレーシングとしてもラストラン。両者ともに一歩も引かない走りが続き、グランドスタンドに詰め掛けたファンは2台の魂のこもった走りに釘付けになった。
最後までプッシュし続けた加藤だったが、横に並ぶまでには至らず吉本がトップでチェッカーを受け優勝。解散前にチームに大きなプレゼントとなる勝利を手にした。2位には加藤が入り、残念ながら優勝できなかったものの今季不運続きだったエヴァ紫電にとって有終の美を飾った。3位には序盤の接触から追い上げてきた織戸学が入った。
優勝した吉本は「後半は加藤選手との一騎打ちで毎ラップ予選をしているかのように攻めました。だから周回数の割には疲れましたね。チーム解散前に、こうやって勝つことができて良かったです。」とコメント。
ラストランのチーム2台が最高の形で今シーズンを締めくくった。
『記事:吉田 知弘』
コメント
トラックバックは利用できません。
コメント (0)
この記事へのコメントはありません。