今年も東京・お台場の特設会場で、「モータースポーツジャパン2012Festival in Odaiba」が開幕した。
2006年から始まり、今ではすっかり秋の恒例イベントとなったモータースポーツジャパン。都会から遠く離れたサーキットで開催されるため、多くの方々が、その迫力を触れる機会は限られている。そこで、各自動車メーカー・レーシングチーム・ドライバーが逆にお台場にマシンや機材を持ち込み、より多くの方にモータースポーツの迫力や魅力に触れてもらえる機会を作ろうと開催され始めたイベントだ。
今年もホンダ、日産、トヨタ(レクサス)、スバルを中心に国内の自動車メーカーがブースを出展、今年のフォーミュラ・ニッポンやSUPER GTなどのトップカテゴリーで実際に走っているマシンが展示された。専用の走行エリアを設けて、デモ走行も披露された。
ホンダブースではフォーミュラ・ニッポン、SUPER GTのマシンはもちろん、2輪のMotoGPバイクや2006年のF1優勝マシンHonda RA107の展示も行われ、当時を思い出しながら、スマートフォンやデジカメで写真を撮る来場者が多かった。
トヨタブースでは、先日のWEC富士で優勝したトヨタTS030ハイブリッドが展示され、かつてトヨタがル・マン挑戦のために開発したTS010、TS020とともに展示されていた。
日産ブースは2008年モデルのザナヴィニスモGT-Rに加え、今季SUPER GT(GT300クラス)で絶好調のS Road NDDP GT-Rも展示。こちらでもエンジン始動のデモンストレーションや来場者がタイヤ交換を体験できるコーナーも設けられるなど、1日大盛況。さらにドライバーサイン会やトークショー。ドライバーも参加してのタイヤ交換デモンストレーションイベントなど、ブース内にドライバーが登場し、ファンと交流を持っていた。
元F1ドライバー中嶋悟氏が率いるナカジマレーシングも2台のレーシングカーを持ち込み大きなブースを展開。レース本番と同じ機材を使ってタイヤ交換の体験コーナーの時間を設けるなど、普段は絶対に体験できないレースの内側に、訪れた来場者も興味津々だった。
そして走行エリアでは、今年も様々なマシンがデモ走行を披露。まずはニュルブルクリンク24時間耐久レースでクラス優勝を果たしたスバルWRX STI S206やレクサスLFAが登場。スピンターンも披露するなど、来場者を魅了した。
午後には、フォーミュラ・ニッポンのマシンが登場。現在TEAM無限から同シリーズに参戦する山本尚貴が、フォーミュラーカーならではの迫力ある走りを披露。さらに本番さながらのタイヤ交換デモンストレーションも行われ、その作業の早さに多くの来場者が驚いていた様子だった。
さらに往年のHonda F1マシン3台が登場。その中の代表としてマクラーレンMP4/4のエンジン始動が行われ、懐かしいホンダのF1サウンドが会場内に響き渡った。
最後には国内で最も人気の高いレースSUPER GTのマシンが登場。まずはGT300クラスで活躍するGREEN TEC&LEON SLSとapr HASEPRO PRIUS GTが登場。特にプリウスGTは市販車と同じハイブリッドシステムを採用しており、モーターのみの静かな走行も披露。シリーズ戦でもなかなか観られない走りに、普段から現地観戦に行っているファンも興味津々で見入っていた。
この後はGT500クラスで活躍するホンダ、日産、レクサスのマシンも登場。できる限り観覧エリアの近くを走ったり、ド迫力のドーナツターンを行うなど、普段はサーキットへ観戦に行けないファンや、今日初めてモータースポーツに触れた来場者を魅了した。
今年は、会場近くに大型商業施設「ダイバーシティ東京プラザ」が出来たこともあり、46,194人が来場。このダイバーシティで休日を楽しんだファミリーやカップルが多く来場。今まで全く関わる機会のなかったモータースポーツに触れて、笑顔で会場を後にしていった。
明日も同様のコンテンツが用意され、午前9時00分からオープンするモータースポーツジャパン。特に明日は佐藤琢磨の来場も予定されており、ファン必見の一日となりそうだ。
『記事:吉田 知弘』
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